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結束バンドが文化祭で演奏するシーンである。
ライブはつつがなく進行するが途中でひとりのギターが壊れてしまう。せっかくの文化祭ライブなのに機材トラブルで台無しになってしまうと焦るひとり。しかし郁代のアドリブ演奏に鼓舞されて、ひとりは機転を生かしボトルネック奏法を行うことで危機を脱するのであった。
ここの郁代が見せるひとりへの尊敬と信頼。大変尊いものとなっている。
例えばの話。困っている人がいたらどうするだろうか。普通なら手助けするだろう。そうできない状況であっても心配くらいはするはずだ。
しかし郁代は違った。心配するどころかひとりならこのトラブルでもどうにかできると信じている。だからこその「かっこいいところ見せてよ」となるのである。
郁代はギター初心者なのでおそらく「ボトルネック奏法」なんて知らないだろう。しかしひとりがギターを弾いているときは心強い存在ということを知っている。普段からギターの練習を見てもらっていたり、オーディションや初ライブがひとりのリードのおかげでうまくいったりしている。こういった経験を経ているからこそ、いつも陰キャで不器用なひとりであって本当は心強い存在と認めている。ある種のヒーロー視である。
そう、ヒーローとはかっこよくて心強いものなのだ。
しかしいつもヒーローに助けてもらうわけにはいかない。同じバンドのメンバーとして、尊敬する友人であるひとりを支えていこうと決意する。
「ぼっち・ざ・ろっく!」はヒーローに憧れた少女の物語でもあるのだ。
これは関係ないサムネ用