ゆりどく

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【酒と鬼は二合まで】1巻の紙版と電子版との違いを比較してみた

「酒と女は二号まで」とはお酒を飲むなら二号(360ml)までが調度よく、女の子は
正妻と愛人のふたり(二号)まで良いとされる大昔の言葉です。そこからあやかって本作『酒と鬼は二号まで』というタイトルが付けれてるんだと思ってます。ちなみに鬼と書いてオンナと読む。

バーテンダーの祖父に憧れる大学生のナオリがひょんなことから鬼の女の子ヒナタと同棲することになる物語。平たく言うなら異種族百合か。実はこの作品は雑誌移籍がありまして、ガンガンコミックスUPからやわらかスピリッツになりました。そのときに加筆修正が行われています。つまりガンガン版(紙の本)とやわらかスピリッツ版(電子書籍)とでは微妙に変更点があるのです。今回は1巻の修正されてるところをまとめてみました。一応ネタバレ注意ということで。

 

 

まずは表紙から見ていく。

紙版

電子版

 

はい、表紙からがっつり変わっていますね。ナオリとヒナタの服は変わりないのですが、紙版だとナオリの家、電子版だとバーのような場所になっている。

 

 

紙版

電子版

お分かりいただけたろうか?1コマ目のモブと背景。電子版の方が線が少なくすっきりとしている。モブの顔も書いてあるのが電子版だ。加筆修正と言ってもストーリーに変更はなく、こういう細かい所ばかりの違いが多くある。特に背景の変更はかなり多かったので一部省略した。ご了承を。

 

 

紙版

電子版

これも微妙な違い。紙版の方がセリフがセリフに重なっていて居酒屋のごちゃごちゃ感がある。電子版はすっきりして文字が読みやすい。

 

 

紙版

電子版

ヒナタ初登場。紙版の方は謝っている感が、電子版は急いできた感がある。あと電子版の方は全体的に引いて描かれている。

 

 

紙版

電子版

 

ヒナタの正面からとななめ横から違い。隣の席なので後者の方がよりぽいか?

 

 

紙版

電子版

紙版ではヒナタは片目が隠れている。ほかにも紙版だけ片目隠れしているシーンがある。もしかしてヒナタは初期だと片目隠れ属性があったのかも。あと電子版の方が背景の書き込みが細かい。

 

 

紙版

電子版

絵もセリフも違う。どちらもナオリを落ち着かせるためのセリフだが、紙版だと少し脅しが入ってて、電子版だと安心させようとしている。

 

 

紙版

電子版

一話と二話の間。紙版だとタイトル、電子版だと空いたグラスが描かれている。ちなみにこのグラスは一話でヒナタに振舞ったナオリ作のカクテルだ。

 

 

紙版

電子版

紙版は片目隠れしている。個人的にはこちらのほうがかわいくてすき。

 

 

紙版

電子版

 

モブの服装が違ってる。スカートからパンツに。靴も変化している。どちらも大学生にはよくある服装だが、活発なヒナタの友人なら後者のほうが合ってる気がする。

 

 

紙版

電子版

本当に微妙な違い。セリフに注目してほしい。

紙版 これからはあたしの「美味しい」全部ナオリのもんだよ

電子 これからはあたしの「美味しい」、全部ナオリのもんだよ。

紙版の方には句読点がない。電子版にはあり、「美味しい」の後ろに読点があるとセリフに重みが増していいな。

 

 

紙版

電子版

腕相撲あとのふたりの様子。ダイイングメッセージが紙版がとオニ、電子版だと鬼になっている。カタカナ漢字の違い。

 

 

紙版

電子版

ヒナタの入浴後。紙版だと胸がより見えてて、電子版は胸が隠れた代わりに鼠径部が加筆されている。そして相変わらずの紙版は隠れ片目でもある。

 

 

紙版

電子版

赤いタオルと赤いデニムの違い。ヒナタ赤のデニムとか着るんだ。さすが陽キャ

 

 

紙版

電子版

このシーンは大きく変更している。紙版の方は誰かに責められている印象、電子版の方が自問している印象があった。ただこの後ヒナタのセリフが「あたしはどっかの誰かに呟いた」とあるので紙版の方がしっくりくる。

 

 

紙版

電子版

ここは逆に電子版の方が書き込みが少なくなった。ナオリの住んでいるアパートは紙版だと瓦葺になっているのだが、電子版だと普通の屋根だ。その関係なのか家周辺も和風から現代風に修正されていた。

 

 

紙版

電子版

紙版の飼い主(マスター)はご飯を作ってくれている飼い主とカクテルを作ってくれるバーのマスターという2つの意味がある。けどこういう書き方だと飼い主=マスターのひとつの意味と誤解してしまいそう。紙版の言い方の方がすきなんだけど誤解されるのでしょうがない。

 

 

 

他にも細かいところの修正がたくさんあった。ただ大筋のストーリーには影響がないので気にしなくてもいいかも。こういう微細なところは作者や編集者のこだわりがあるのかもしれないと思った。

 

 

 

5巻以降からは電子限定となる。自分は紙の本で1巻から集めていたので、途中から電子になるという。中途な半端だ。