ゆりどく

百合的な何かを書いていこうかなと

『Roid - ロイド - 全2巻』私が望んだものは、別の私が手にしていた

しろし『Roid - ロイド - 1巻2巻』の感想です。

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本屋さんでこの漫画を見かけて、見たことある絵だなくらいの認識でした。

、お家でだらだらTwitter見てたらしろし先生のイラストが流れてきて、この絵だ!となってしかも調べたら百合姫連載してたということで購入しました。

同人作家さんが商業、しかも百合を書いてくださるなんて本当にありがたい。

声をかけた編集さんぐっじょぶです。

 

あらすじ

唯はロボットの暴走に巻き込まれて両足が動かなくなるも、その時に助けてくれた警備部に憧れをもつようになります。

 優秀なフレーム製作者となった唯は後輩でAIプログラマーとして有名な玲那と一緒に自分に似せたアンドロイドを作ります。

かし性能が複雑で高度なAIを組まないとアンドロイドとして成り立ちません。

 ある日ロボットの暴走に巻き込まれた玲那。

唯は後輩を救うため違法とされる自分の意識をコピーしてアンドロイドに搭載させて後輩を救います。

ここに足の動かない唯と警備部にスカウトされる杏那、そして玲那の三角関係が出来上がります。

そして杏那は見知らぬ女の子から世界を破壊したいという話を聞かされて…

 

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オリジナルとコピーは違いは?

唯は優秀なフレーム製作者です。杏那のボディの開発を行いました。
ゆくゆくは自分の意志で歩けるようになって、憧れの警備部になろうと考えています。
しかしアンドロイドである杏那のほうが警備部に近い位置に。
杏那は唯と違って自由に歩けますし、アンドロイド特有の怪力を持っています。
また暴走ロボットを止めたことで警備部からスカウトされるのです。
中身は自分と一緒なのにコピーばかり優遇されて歯がゆい思いをしています。

 
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杏那は違法アンドロイドです。コピーした人間の意識をAIとして搭載されています。
そんなアンドロイドの杏那ですが、名付け親でもある玲那のことが好きみたいです。
玲那はAI製作者です。行き場のなかった玲那は唯に声をかけてもらい、自分の居場所を見つけることができました。
そうです。玲那はオリジナルである唯のことが好きなのでした。
つまり杏那の想いは一方通行です。
コピーと言えどもオリジナルとはほぼ同一人物と考えており、唯だけ好かれていることに納得できていません。
 

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唯と杏那はお互いをうらやましく思っています。
元は同じなのに、なぜ彼女ばかりが優遇されるのか。
その答えは玲那が一番最初に答えてます。
あなたは唯先輩ではなく別の人物。
だから杏那と名付けます。
 

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元は同じと言えども、別の意識として分かれた以上他の人物です。
そしてオリジナルだから偉いとかコピーだから劣っているというものでありません。
しかし唯も杏那も元が一緒ということに執着していてそのことに気づいてません。
 終盤になってやっと余裕がなかったと唯は反省しています。

 

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おわりに

えっ?これも打ち切りなんですか?
設定が斬新で面白いのにもったないです。
ファンタジーとかSFって百合姫と相性が悪いのかな。

 
百合を謳っていますが、唯と杏那の関係は恋愛的な意味はありません。
しかし、二人は気が合いますし、また妬みあっています。
仲は悪くないけど一番好きというわけでもないです。
マイナスの感情でお互いが気にかけているのはおもしろいかなと。
こういう百合があってもいいのかなと思いました。